観測史上初

最近よく耳にするのは、観測史上初。いままで経験したことがない。等の自然災害に関するニュースが多くなってきているように感じます。

たしかに、記憶を辿れば幼い頃、真夏の暑い日には夕立が当たり前のように来たイメージがありますし、最近の夏の暑さは異常だと素直に感じます。なにもこれは気候だけでは無く、学校で起きる様々な問題やスポーツ業界で取り沙汰されているパワハラの問題、犯罪の種類、家庭の形、健康問題、よくよく考えてみれば、全て史上初の連続のように思われます。

久々にテレビを視聴したとき、過去の名俳優が煙草を吸いながら歌を唄う場面が流れており、驚いたのも最近です。私もまだ若輩ですが、幼少期から中年、壮年に差し掛かろうとしている今、時代の流れや遷り変わりを実体験として感じられるようになってきたのでしょう。

いま思えば、恥しいような事がトレンドであったように、常に今が正常であり、過去は振り返って始めて評価される不安定なものである事を痛感します。決して良い悪いではありません。仏教用語にある諸行無常なのです。つまり、いまこの瞬間に起きている事も遷り変わり、振り返る対象になり評価、思い出、郷愁に変ることでしょう。つまり、今でさえ不安定であり確たる正解は無いことになります。しかし私達には今を生きることしか許されていません。いかにこの瞬間を生きるかが人生といっても過言では無いと判断しています。

さて、焦点を再び今に合わせますと、気候の変動は明らかであり、今後も様々な災害に備えなくてはならない環境にあると言えます。真夏の暑さも、アスファルトの面積増加や都市化、先端技術による大気成分の変化など、諸々の人間側の事情もありますが、大きく地球単位での変化も当たり前のように起因しています。

私達風水に関る人間は、地球が磁石の性質を持っているが故に磁石を一番大切な道具として扱います。この地球が磁石の性質を持っていることも最重要ですが、それが変化することも分っています。地図に記されている北の方角は一定ですが、実は地球は生き物のように地磁気に変化を起こしているのです。

例えば、磁石の北は、地図の北と比べますと、1600年代には東に8度ほどズレていたのですが、1800年代にはほぼ地図と同一になり、現代では西に約7度ほど動いているのです。普段気にかける事の無いことだと思いますが、この地球でさえ自転軸が振れているのです。

このように見てみると、気候変動も数百年単位でみれば変化して当然であり、細分化すれば毎年変化しても不思議な事では全くないのです。どうしても私達は、当たり前ですが自分の人生の長さでこの世を理解しようとしてしまいます。しかし、もし寿命が数百年あるとすれば、温暖化や低温期の周期など、不思議に思わなくなるのではないかと思います。

しかし、再度申し上げますが、私達には今を生きる事しか許されていません。いま出来ることを粛粛と行い、より良い人生にすることに集中することです。地球の歴史から見れば短い期間であったとしても、臨機応変に対応し、知恵を重ねていかなくてはならないのだと思います。